傷物語の話


 実家での、特に何もやる事ない時間を利用して読んだ。
 長くなるしネタバレ中尉。


 これは素晴らしいくらいにバットエンドだな。
 化物語読んでるから、ある程度の展開は分かるけど、羽川が死にそうになったり、キスショットを殺しそうになるたびにドキドキしてしまう。
 とりあえずこれで化物語シリーズの大体の展開は分かったわけだけど、(GWの1回目の猫事件は微妙だけど)アニメ化はどこまでするのか。
正直、西尾はアニメ化するきねぇんじゃねぇのかってくらい傷物語すごい内容なわけだし。セルフツッコミしてるけど。
でも27歳キスショットは見てみたいなぁ。
 それじゃあ、各キャラごとにいろいろ。


 阿良々木。
 パンツの所とか、エロ本購入の仕方とか、羽川胸揉みとか、素敵すぎる。特に主人公が露骨にエロ本を買う(しかも男らしい買い方で)って、こういう作品だと珍しいと思う。
なんだかんだで、誰でも助けちゃう性格はこのころからあって、今回はそれがひどい方向に行っちゃっただけっていう。まともに主人公じゃないけど、なんか主人公っぽいのがいいな。
 今回、下巻の「助けて……忍」に次ぐくらい、「忍野ぉ!!」のシーンはきた。基本的に、誰かに助けを求めるシーンがなんかかっこいいぞこの主人公。


 羽川。
 あれ、なんだろうか。化物語を読んでる時は戦場ヶ原とか駿河とかのせいかあんまり好きじゃなかったけど、なんかすげぇいいキャラしてるじゃないか。傷物語読んでて一番印象が変わったキャラだ。
全体的にいい人っぽいキャラで終わってるけど、このあとの猫の話とか知ってるからいろんな見方ができるな。


 キスショット。
 メメの「刃の下に心あり」ってセリフを見て、また上巻読み直したらさ、『忍野忍』の忍って言葉の意味をようやく理解した。なにこれ、すげぇ鳥肌。
そうでなくても、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードって名前ちょっとかっこいいって思ってるふしがあるのに。
 で、喋るキスショットさんはかなり蕩れる怪異だったわけで。1人目の眷族とか、暦に殺させるようにしむけるとか、なんかさぁ、すごいあれだ。
なんとなく、一番せつないキャラだと思う。最後の暦とのガチ殴り合いはかっこよかったけど。所で、あの戦いは幽白のvs酎のオマージュと思っていいのか。
 せっかくの心渡が使いどころ無かったのが残念か。
 これ読んでから化物語また読み直すといろいろと違うんだろうな。特につばさキャット。思わず助けて忍のあたりを読み直してしまった。忍かわいいよ忍。


 忍野メメ
 なんかかっこよかったよおっさん。まず登場シーンがかっこよすぎだろ。久しく見て無かった、メメ独特の言い回し全開で登場されたら、そりゃ鳥肌も立つわ。
なんだかんだで要領良く動いてたり、ネゴシエーターとしての腕前もさりげなく披露したり、やっぱりこのおっさんは万能すぎる。ちょっとドジっ子な部分あるけど。それ込みで、哀川さん的なポジションに思える。
突き放してるようで、なんだかんだでお人好しな性格は相変わらずだった。
 こいつも、読み終わってから化物上巻のメメ初登場シーンを見直してしまった。忍の名前付けのシーンとか、なんか感慨深い感じがある。


 3人組。
 なんという噛ませ。名前は西尾節がきいてて好きだけど。特にドラマツルギー
そういえば、漢字無しの西尾っぽい名前ってこの3人が初めてか?
 ギロチンカッターは本当になんかどうしようもない外道に見えたから、喰われたり、「人間側の味方だった」って言われても、ちょっとピンとこなかった。
エピソードはなんかちゃんとグラウンド整備手伝ってくれてたり、戦い終わったらデレたりしてて好きだけど。



 相変わらずの、ギャグ連続の合間にシリアスはさみ。少年はこれを目指したいわけで。
 これで終わりなんだろうってのはさみしいけど、アニメをとりあえずは、楽しみにしておこうかなと。


 あとさ、これ読み終わったらすごいさ、今の状況でキスショットが完全体に戻ったら。みたいなSS書きたくなってきた。
これって暦の血をすごい吸うか、誰か1人分の血を食糧感覚で吸えば戻れるんだろうか。
暦の近くにいればある程度の吸血鬼スキルは使えるらしいし。ちょっと気になる。